2008年02月25日
子供との会話
先日、歯科医院での出来事です。私が受診する前に小学生の低学年の女の子が、先に受診しました。5分くらいたった頃でしょうか、先生の「口を開けなければ治療ができないから、口を開けて」という声が聞こえてきました。しかし、その子はかたくなに口を開けないようです。
すると先生が色々なことを言い出しました。なだめたり、すかしたり、誉めたりするのですがまだ口を開けようとはしないようです。待合室で待っていたその子のお母さんも診察室に入って行き、「Aちゃんこの前来たときはちゃんとできたのに?」、先生「痛いことはしないから口を開けなさい」助手の女性も「口を開けなければ、終らないよ!」と皆が優しく女の子を怖がらせないように言っている。
私を含めまわりの大人たちは、みんな笑っている。しかし、A子ちゃんにしてみれば、非常に怖くて、心細い思いをしているに違いありません。必死に恐怖感と戦っているのに、A子ちゃんを取り囲んでいる大人達は、怖くないから!大丈夫だから!といいながらだんだん声が大きくなってくる。
大人に取っての説得の言葉が、子供にとっては自分が責められているように感じるのでしょう。いや事実、「口を開けないからできない」、「何故口を開けないのか」と責める言葉になっているのです。唯一の味方であるはずのお母さんまで、「何をしているの貴女は!さっさと口を開けなさい!!!」と少し怒ったような口調で言いだしました。
とうとう堪えきれなくなったA子ちゃん「ワァー!」と大声で泣き出しました。それを聞いていた私をはじめその場にいた大人達は一斉に笑っていました。そして、「大人でも怖いものねー」「かわいそうに!」などの言葉が出てきました。
A子ちゃん、必死の勇気を出して歯の治療に臨んだのに、ちょっと怯んだことが、信用していた大人達がだんだんイライラし始め、自分を責める。唯一、頼りにしているお母さんまでが怒り出す、いくら口では怒っていないからといわれてもその場の雰囲気が、全員敵に感じたのでしょう。身体全体を緊張の極みにさせ、巧く息ができないほどになって診察室から出てきました。
このときのお母さんの態度が私にはちょっと問題ありと思わせました。巧く歯の治療を受けられなかったし、歯科医の先生にも迷惑をかけたし、待っているほかの患者さんにも迷惑をかけたし、悪いことをしたとの思いがあったのでしょうが、そんなに緊張している、恐怖感でいっぱいだった子供に対して、「息を吐きなさい、吸うのではなく吐きなさい!」といって呼吸を整えさそうとしていました。
私は、何故抱きしめて「よしよし頑張ったね!よく頑張ったね!怖かった?もう大丈夫だよ!」「先生も早く歯を治そうと思ってしてくださったんだよ・・・。」というようなことを言ってやれば、A子ちゃんもホッと安心して、また勇気を出して治療に来る気になるだろうに?でもA子ちゃん本当に良く頑張ったとおもいます。
- by koyama-chiryouin
- at 11:14
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